We shall overcome ☆沖縄からのグローカルヒストリー☆

琉球大学西洋近現代史研究室を担当する池上大祐の教育・研究活動ブログです。アメリカと太平洋島嶼地域との関係について、(脱)・(新)・(核の)植民地主義の観点から研究しています。また、沖縄で西洋史やグローカルヒストリーを学ぶ意義・方法について歴史教育実践を通じて追求していく予定です。なお本ブログの記事は、あくまでわたくし個人の意見であり、所属先の方針や考えを代表するものではありません。

九州西洋史学会若手部会(8月20日開催@オンライン)の報告者募集!

九州西洋学会若手部会は、今年も歴史教育企画の準備を、院生や若手教員のイニシアチブにより進めています。以下のURLから、DLできます。

2023年度8月若手部会企画報告者募集告知.pdf - Google ドライブ

 

今回のテーマは「入試問題」。「入試問題をあり方を問う」ための第一歩として、まずは、学生・若手教員に、自由に入試問題を活用した教材研究の成果を披露してもらうことを主眼としています。私の勝手なイメージとしては、過去数年分の入試出題傾向を分析するという内容でもよいし、特定の年度の大学入試問題(大学共通テスト、私立入試、国立二次試験、試作問題)の大問に限定して、その問題の「興味深い点」「工夫されていると感じる点」などを抽出して、そこからどのような「歴史の面白さ」とつなげられるのかを自分なりに紹介する、というものでもよいと思っております。とにかく自由です!発表してみたい方はぜひ!発表はまだハードルが高いけど、若手部会自体には参加したいという方は、本企画プログラムが確定したあとに「参加者募集」を告知する予定(7月初旬ごろ)ですので、そのときにぜひともよろしくお願いいたします。

私も学習塾講師時代に、ある私立高校の入試問題で、桑畑を地図記号から判別する地理的分野と、富岡製糸場とのつながりをとう歴史的分野の融合問題をみて、よくできてるなぁと感動した経験があります。・・・と思い出を振り返ってたら、なんと2013年から桑畑の地図記号は使われななくなったらしい💦。「地図記号の変化と日本社会」というテーマも面白そうだ、とふと思いつきました(すでにいろんな実践がありそう)。

教員採用試験や実際の授業担当をめざす以上、世界史や日本史の「知識」を習得することは絶対に避けられません。とはいえ、教科書を順序どおり「復習する」だけではなかなかモチベーションが上がらない、という場合は、特定の入試問題の正誤とその解説を分析することから始めると、結構実践的でよいのではと思っています。私も、昔急遽半年間、高校で非常勤したときには、大学の期末試験でもよいレベルの「問い」に700字前後の文章でまとめる力を要求される一橋大学の世界史入試問題をもとに復習しました。(今の自分にも、きちんと解けるか実は心許ないので、こっそり今後勉強するつもりです)。

私自身、「何を期末レポートで問うのか」が授業内容を規定する、ということに、私の大学での講義経験を通じて、気づき始めました。まだうまく表現できませんので、いつかそのことも活字にしてみたいと思います。