We shall overcome- 沖縄と世界史-

琉球大学西洋近現代史(池上大祐)の教育・研究活動ブログです。アメリカと太平洋島嶼地域との関係について、(脱)・(新)・(核の)植民地主義の観点から研究しています。また、沖縄で西洋史・世界史を学ぶ意義・方法について歴史教育実践を通じて追求していく予定です。なお本ブログの記事は、あくまでわたくし個人の意見であり、所属先の方針や考えを代表するものではありません。

紀要最新号ーゼミの研究成果も収録!

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地域文化科学プログラムの紀要『地理歴史人類学論集』第10号ができました。前号から原則電子版という方針にしましたが、退職記念号の場合はしっかり冊子にもすることに。退職される先生方には私が着任してから本当にお世話になり、研究する姿勢というものを背中で、または飲み会での交流のなかで教えてくださいました。ここ一年、飲み会ができてないのが本当に残念です。

本来なら私も自分の論文を寄せるべきでしたが、色々手一杯で叶わなかったこと自分の非力さを嘆くばかりです。サポート&運営系の仕事が増えていくばかりですが、1日400字でもいいから書き続けることが大事だと痛感しました。

しかしそれでも、「調査報告」という形で、ゼミ生の2019年度共同研究の成果(琉球大学西洋近現代史ゼミ「阿波根昌鴻の学びと闘いー伊江島のなかの世界史ー」)をしっかりと載せることができました!成果をきちんと形にする、という方針をこれからも大事にしたいと思います。

 

2021年度学位授与式、無事終了

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昨日は卒業式&学位授与式でした。私はいつもはかりゆしウェアで「正装」するのですが、今回は卒ゼミ生から先日頂いたネクタイをつけてスーツで参加しました。おなじく先日いただいた色紙は、台座を百均で買って飾ってみました。なかなか映えます!

毎年ゼミ卒業生には、論集とささやかな記念品をお渡ししています。論集では、教員からのメッセージも毎年書いており、今年は、表題を“Like a bridge over troubled water"にして、つなぐ/継承する/橋渡しする、ということの意味について『鬼滅の刃』にも触れつつ、考えてみました。

記念品の中身は言いませんが「書き続けること」を大事にしてほしいというメッセージも込めています。包装も、お店にお願いしても「男性宛ですか?女性宛ですか?」と聞かれることがあり、学生の個性の本質はそこにはない、という信念(口には出しませんでしたが)から、今回はせっかくなら卒業生の研究対象にちなんで、それぞれの対象地域の言語を使おうと思い立ち、その言語の記事等を出力して不器用ながら自分で包んでみました。他者の言葉/言語(=すなわち文化)を大事にする、というメッセージの意味もあるなぁと、たった今、あと付けで思いつきました。

ただ、例年なら卒業パーティー(学生たちは「謝恩会」と言ってくれますが、自分ではなんかむず痒いので、こう言います)で最後に時間を共有するところでしたが、コロナ禍で残念ながらなしに。代わりにひとり自宅でKALDIで買ったワインで祝杯🍷。「同じ釜飯を食べる」以外の共同体(研究コミュニティ)形成の在り方を模索すべき時代になるのかもしれません。色々、考えさせられた一年でした。

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とにかく、卒業おめでとう。We shall overcome!

 

大学院という選択肢

先日、琉大の大学院合格発表があり、うちの学生2名が西洋近現代史研究室に進学します。それぞれベルギー領植民地史と日仏関係史を研究するとのこと。さらに上の進学も目指しているとのことで、しっかりよい修論を書き上げてもらえるよう、指導あるいは伴走していこうと思います。どちらもフランス語読解が必要なので語学の勉強も重要になります(私も含めて…。ひぃぃ…)。

大学院のゼミ(特別演習)ではそれぞれの研究発表や史料講読などに費やすとして、講義科目をどうしようかずっと悩んでました。ゼミ院生がおらず、他分野の院生が履修する場合は、がっつり自分の研究(アメリカ帝国史)について扱えば良いのですが、ゼミ院生がいる場合は彼らの関心に合わせて、かつ他分野の院生にとっても意義ある内容を考えねばなりません。そこで今回は『世界史をナビゲートする』を読んでいく方向で固まりつつあります。自分もグローバルヒストリー論を多少は追いかけているので、これを機にしっかり読み込みます!がんばろー。

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うちのゼミ生の大学院進学先は「外」へも開かれています。数年前に北大院に進学した卒ゼミ生から、無事修了し地元で中学校教員になるとの嬉しい報告を最近頂きました。今春卒ゼミ生はお茶大院へ羽ばたきます。その後輩もまた歴史学とは異なる学問分野の他大学院進を目指して奮闘中です。何かをさらに研究したいという意思がしっかりとあれば院進という選択肢は、ストレートでも就職してからでも私はアリかなと思っています。

ただ、専門性を深めたいのか、学際性を広げたいのか、資格取得のためなのか、によって進学先の選び方は変わりますので下調べは重要ですね。

 

 

 

西洋史研究報告会、無事完走。

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22日、23日は朝から夕方まで西洋史研究報告会(古代中世史ゼミ・近現代史ゼミ合同)でした。4年次は卒論、3年次は卒論&共同研究中間報告、2年次は関心あるテーマの紹介を披露してもらいました。これまで積み重ねてきた知をみんなで共有できたと思います。コロナ禍という緊急事態が断続的に続くなかでも、例年と比べても全く遜色ない水準に到達できていたと思います。特に3年次はこれから洋書入手が喫緊の課題ですので、頑張って見つけてほしいです(僕もこそっとちょいちょい調べてみますけど)。

2年次では4名が新たなに西洋史研究室に加わります。テーマは、ローマ帝国史、アメリカの食文化、アメリカスポーツ史、WW2期アメリカの女性兵士について。まずは文献リスト作りをぜひ頑張ってほしいです。

残された今後の課題というか改革ポイントとしては、一点だけでも良いから一次史料(できれば対象地域の言語で書かれたもの)をしっかりと使うことですね。語学の壁もあって、これまでは英語による最新の研究をしっかりフォローすることに力点を置いていましたが、それはそれで維持しつつ、とにかくうんと掘り下げる作業も取り入れさせないといけないかなぁと思うようになりました。次年度の史料講読系科目での授業内容が鍵ですね。頑張ろう。

また、4月から、県内私大で西洋史の非常勤を担当することに。古代から現代までの通史で構成しないといけないので、この二日間は古代中世史も勉強できて良い機会でした!

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例年は終了後に打ち上げに行ってましたが、、今回は当然ながら自粛…。結局まるまる一年間、ゼミ懇親会はないままでしたが、3年次が4年次への「プチ留送会」を企画してくれて、学生作の「卒業証書」と記念品を用意してくれました!

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2020年度西洋史研究報告会プログラムの完成

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ヒカンザクラが咲き始めたら冬の終わり、後学期の終わり。昨日のゼミで後期の全ての授業を終えました。何はともあれコロナの中、ゼミや少人数授業は対面をなんとか維持できたことで、無事完走できて安堵しているところです。

さて、来る2月22日、23日に例年のように琉球大学西洋史研究報告会を開催いたします。4年次は「法文学部」最後の世代。

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60名収容の教室での20名規模の参加予定ということで密集率50%以下という条件はばっちり。ソーシャルディスタンスを維持しながら、内容は「密に」議論できれば、と思います。なお、地域文化科学プログラム配属希望で西洋史に関心ある1年次の参加も大歓迎です!

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仕事は色々たまる一方。今日もこれから研究室…。

2021年、始動

寒中お見舞い申し上げます。

亡き祖母の喪中につき、新年の挨拶は控えさせていただきました。

年末年始は福岡の実家でゆっくりと過ごしました。まあちょっとだけ仕事も持ち帰りましたけど、ほぼ「孤独のグルメ」を見続ける、姪が大好きな各種カルタに興じる、食う、寝るの4択でした。ちなみに試しに飲んでみて!と持ち帰ったルートビアは実家の家族には超絶不人気でした…。

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福岡を「南国」と思ってる方もいるかもしれませんが、それなりに厳しい冬もあるわけで。12月30日は一時こんな感じの雪景色に。沖縄出身のゼミ生も雪を経験してみたいとゼミでの雑談で言ってました。

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この本は、姪へのささやかなクリスマスプレゼントです。ガンジーの伝記を読んでるとのことを母伝手で事前に聞いてたので、だったら次はこれでしょ!とAmazonでポチッて渡しました。それよりも姪はSwitchでの「あつ森」に夢中でしたが、本は財産。読んでくれる日をゆっくりと待ちたいと思います。

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本来なら、ちょうど今頃に5ヶ月間のアメリカ滞在から帰国する予定だったのですが、渡米も国内出張までも、コロナに翻弄された一年となりました。遠隔という新しいスキルも習得せざるを得ず、何も生産的なことは出来ないまま、あれよあれよと新年に。

今年の目標は、

1、減量する→Switchとリングフィットアドベンチャーを昨日ポチった!

2、今動いている複数の出版企画をしっかりこなす

3、論文を学会誌に投稿する

4、フランス語を猛勉強する→院での指導のため

5、英会話の鍛錬もしっかり継続する

です。

これらを乗り切った上で、次の単著(グアム研究の成果になると思います)の見通しが見えてくる段階で一年を終えることができたらなぁと夢想しつつ、目の前の雑務をひとつ一つ片付けたいと思います(ちなみにここ二日間は、次年度時間割編成作業の嵐でした)。

We shall overcome!がんばります。

 

 

年内最後のゼミ!

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今日は年内最後のゼミでした。今後の卒論の進め方と共同研究の進め方について議論しながらのハーゲンダッツ祭り!アイスだけだと物足りないと思って、白バラ洋菓子店のキューブ系のケーキも合わせて。飲み会や会食ができないので、せめてもの差し入れです。本当はゼミOBとの交流会もやりたかったけど本当に残念。

コロナの余波もあって卒論指導に時間をかけたこともあって、今年の共同研究はなかなか進められなかったのですが、なんとか「沖縄における女子高等教育の歴史ー琉球大学を事例にー」(仮)となりそうです。時間的な問題もあって、琉大の歴史を全方向で行うには難しく、観点をジェンダーに絞ろうということに。先行研究でも、世界史的視点による『女性と高等教育』、地域史の視点による『沖縄県史 女性史編』があるので、それらを組み合わせて、琉大におけいてどういう「女性像」をもとに教育がなされてきたのかを描くことができればいいよね、と学生たちと議論しました。前史として中等教育も射程に入るかもしれません。

これから、どうチームワークを発揮してくれるか楽しみです。

   ⭐️

来週はまだいくつか講義があるし、学会業務も山積してるし、何より今週末は、琉球史若手が企画してくれた出版打ち合わせ。とても濃い時間になりそうです。できる限り、原稿化を進めておきます!なお、福岡への帰省は12月27日ー1月3日。