We shall overcome ☆沖縄からのグローカルヒストリー☆

琉球大学西洋近現代史研究室を担当する池上大祐の教育・研究活動ブログです。アメリカと太平洋島嶼地域との関係について、(脱)・(新)・(核の)植民地主義の観点から研究しています。また、沖縄で西洋史やグローカルヒストリーを学ぶ意義・方法について歴史教育実践を通じて追求していく予定です。なお本ブログの記事は、あくまでわたくし個人の意見であり、所属先の方針や考えを代表するものではありません。

沖縄生活9年目の春

新年度がいよいよ始まります。沖縄にきて今年で9年目となりました。今年は、研究分担者として申請に参加した科研「基地公害をめぐるアメリカと地域社会の対応ー「グローカル環境正義」論の構築に向けてー」が無事採択されました。私の担当はグアムにおける基地公害史を調査・研究。4名✖️4年間で総額400万円弱なので、年間30万円分執行できる見込み。海外調査旅費に充てるつもりです。ちなみに自分の科研は力及ばず…。

基本的には職場と自宅を往復するだけの生活なので、身の回りの生活状況は何一つ変わっていないのですが、研究上では、おかげさまで、西洋史アメリカ史/島嶼研究/平和研究/歴史教育研究/沖縄戦後史…とあれこれと考える機会を頂けております。ブログでも何度か書いていますが、6月からの長期研修では思いっきり研究(原稿書き)に専念する予定です。その中で、さっそく6月に広島の宮島で開催される島嶼文化に関する国際会議で発表することになりました(英語で💦)。採択科研も意識して「軍事化される環境」という概念についてグアムを事例に考える予定。なんとか頑張ります。

また、グアムにおける「アジア系アメリカ」についても小論を書く機会をいただきました。太平洋の米島嶼領土において「アジア系アメリカ」とはどういう存在なのか、アメリカ本土での「太平洋島嶼系」との関係はどうなのか、研究蓄積のある移民研究の成果に多くを学びながら書いてみるつもりです。

またこの8年の間に、コロナ禍という状況の中でオンラインを駆使しながら学会運営業務にも複数関わり、私よりも若い世代の活躍・貢献ぶりも目の当たりにしてきました。学内でも私より若い同僚もかなり増えてきました。私自身、いつまでも「若手」でいられるはずもなく、色々と負わないといけない責任も少しずつ増えてきています。

「コロナ期に、若手から中堅に変わる♪」と歌ってしまいそうになる今日この頃です。「壊れかけの研究計画」というありがたくないタイトルをつけないで済むよう、計画的に色々とこなしていける年度にしていきたいものです。