We shall overcome ☆沖縄からのグローカルヒストリー☆

琉球大学西洋近現代史研究室を担当する池上大祐の教育・研究活動ブログです。

新年度のスタート、出遅れ発生?

11年目の琉大での研究教育活動が始まりました。これまでの10年は「創業の時期」。これからの10年は「発展の時期」として、これまで撒いた種をなんとか実らせたいと思います。その次の10年は「後継者育成の時期」として考えないといけないこともでてきそうです。ただ、4月は教職関係の「季節労働」が多いことも重なって、ずっと長時間労働が続ています。夜8時か9時には電池が切れて、夜中目を覚まして、メールチェックとかしてまた寝て朝4時前後に目が覚めるといった、あんまりよろしくない生活状況で、疲れが蓄積しています。校務以外にも5つの学会運営業務を同時並行で引き受けていることもその要因です。・・・「紀尾井坂」のフラグが経ちそうですが、倒れないように気をつけます。ただ、もう本当にきつい。

そんなかでも、学生に対しては悲痛な状況を見せずに、しっかりと対応していきます。4年次ゼミ生は、それぞれのテーマの洋書をしっかりと入手し(いくつかは私がポチりましたが)、翻訳計画を作ってくれています。

3年次ゼミ生は、ヨーロッパ中世史3名、イギリス現代史1名、沖縄戦研究2名の計6名です。(おそらくイングランドの)土地の寄進、騎士修道会フィレンツェにおける画家とパトロンとの関係、1960年代以降の対抗文化(関心はイギリス)、沖縄戦(太平洋戦争)における集団自決、沖縄戦でのアメリカ従軍記者アーニー・パイル(伊江島での沖縄戦)が今のところの大括りの関心事になっています。

2年次は、今のところ2名が西洋史配属を希望してくれています。ひとりは古代ローマ史に関心を寄せ、大学院進学してさらに専門的に研究したいそうなので、なんとか古代史の専門家がいる大学院に送り込めるように、私も一層勉強しないといけません。もうひとりはフランス革命に関心があるとのこと。今年の日本西洋史学会は運営側に回るので、じっくり報告を聞ける状況ではないけど、専門家とのつながりをつくっておきたいと思います。すべてはこれからの西洋史学生のためです。「帝国」とは何か、という自分の問題意識のおかげで、なんとか通史的理解をがんばってみようと思えるけど 西洋古代中世史はまだまだやっぱり難しい…。九州西洋史学会若手部会の力も一層借りまくる予定です。

 ⭐️

週末はグリーンチャンネルを流しっぱなしにしながら自宅で仕事してます。競馬観戦が唯一の癒しですね。馬券とかはどうでもよくて、血統の歴史に裏打ちされた能力がどう発揮されるかを分析して予想してレースを楽しむ。その背後にある競走馬・厩舎・生産牧場との繋がりを知る。遡って、寺山修司『旅路の果て』や本村凌二『競馬の世界史』などを読みながら、馬事文化の歴史もちょいちょい勉強する。ある種のホースセラピーなんですかね。

そんなささやかな私の趣味を知ってるゼミOBが、先月末に久々に研究室に来てくれて、島根の芋焼酎七冠馬」を頂きました。由来は7つのG1を勝利したシンボリルドルフ。同馬のオーナーと酒蔵に繋がりがあったそうな。ちびちび飲みます。

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ちなみに自分の研究は出遅れてばっかりです。今の状況では…。本当に苦しい。