We shall overcome ☆沖縄からのグローカルヒストリー☆

琉球大学西洋近現代史研究室を担当する池上大祐の教育・研究活動ブログです。アメリカと太平洋島嶼地域との関係について、(脱)・(新)・(核の)植民地主義の観点から研究しています。また、沖縄で西洋史やグローカルヒストリーを学ぶ意義・方法について歴史教育実践を通じて追求していく予定です。なお本ブログの記事は、あくまでわたくし個人の意見であり、所属先の方針や考えを代表するものではありません。

新年度スタート

新年度になって初めてのブログ更新となりました。昨日、遅れていた原稿(草稿レベルですが)をやっと提出し、心の重しが一つ消えてちょっと気分が落ち着きました。ただ「創造と破壊」をくりかえしてきたので、読み返すとちょっと説明不足だったりチグハグだったりしてるので、ちゃんと意図がはっきりしている叙述にしていこうと思います。

次はGW中に、島嶼研究系の学内プロジェクトの一環で英語論文を書かないといけません。テーマは「1980年代グアムにおける軍事と環境(仮)」です。太平洋戦争歴史公園建設に向けた環境アセス報告書を数年前にグアム大学で入手したので、その内容分析を行うつもりです。(アメリカ)環境史研究のドアをちょっとだけ覗くことになります。

講義も、だいたい二巡目が終わって内容的にもいよいよ本格化してきます。非常勤先の大学では西洋史を通史で扱わないといけないことから、今週、古代地中海世界ローマ帝国について講義することに。実は大学で古代史を扱うのは今回が初…。切り口をどうしようか悩んでいますが、『市民のための世界史』の古代史部分には随分と助けられています。「世界帝国」という概念をもっと深めたいですね。

ゼミも少人数であることから対面でできています。今年の3年生3名は全員アメリカ史(食文化、野球と人種、ww2期の女性兵士)なので、自分自身の専門性をより鍛えていかねばと痛感してるところです。

大学院ゼミでは、ジャポニスム研究、日仏関係史研究についての文献を読み進めています。修論に向けてどういう鉱脈があるかしっかり議論しながら見つけていければいいなと。「ロッシュ」「ベルクール」「林忠正」とか初めて知ったけど、日本史分野では結構有名らしい。幕末維新期の概説も勉強せねば。

今後10年はあれこれと隣接学問や学際的研究に手を伸ばすよりも歴史学(西洋史学、アメリカ史)と歴史教育実践に専念すべきかなぁと思うようになりました。狭くてもいいからぐっと掘らないと、将来薄い文章しか書けなくなりそうで本当に恐ろしいので。

 

という感じで、あれこれてんやわんやですが、兎にも角にも新年度スタートです!

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プチ脱稿記念で、いつも行くパルコの回転寿司で夕食。桜をあしらった真鯛三点セット寿司、香りも桜餅っぽくて美味しゅうございました。