We shall overcome ☆沖縄からのグローカルヒストリー☆

琉球大学西洋近現代史研究室を担当する池上大祐の教育・研究活動ブログです。アメリカと太平洋島嶼地域との関係について、(脱)・(新)・(核の)植民地主義の観点から研究しています。また、沖縄で西洋史やグローカルヒストリーを学ぶ意義・方法について歴史教育実践を通じて追求していく予定です。なお本ブログの記事は、あくまでわたくし個人の意見であり、所属先の方針や考えを代表するものではありません。

西洋史研究報告会が無事終了⭐️

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昨日・一昨日は西洋史研究報告会でした。質疑応答の時間もしっかり取ったので両日とも朝10時から午後6時半ごろまで。4年次・研究生は卒論あるいはミニ論文という集大成を、3年次・M1は卒論進捗具合を、2年次は現時点で関心のあるテーマを報告してもらいました。

4年次の卒論は、ローマ帝国の対キリスト教政策、ヴェネツィアの経済政策、ハワイの日本人学校問題、ルワンダブルンジエスニシティと暴力。なんとか先行研究の穴を見出して(=自分なりの問いを見出して)論証するということと格闘してきたことがよく伝わりました。

3年次は、スペインの聖ヤコブ崇敬、ドイツもの「過去の克服」、アメリカのストーンウォールの反乱。進捗の差はあれど、総じて日本語で読める文献をほぼ抑え、その限界性をきちんと把握できているように感じました。次はいよいよ洋書読解の本格スタートです。

2年次は、大まかに言えば今のところ、救貧、ペスト、美術、ミュージカル(演劇)、ユダヤ文化、ロシアの音楽。やりたいこととやれることとのズレがあるという厳しい現実と必死に戦っているのがよく伝わりました。引き続き頑張って、これだ!というテーマを見つけてほしいです(「見つける」というより「育てる」が適切かも)。

研究生は、米統治下沖縄のキャラウェイ旋風。色々あって一旦は就職を目指すことになったけど、研究室の門戸はいつでも開いています。まさにオープン・ドア・ポリシー!

院生は、ヴァイマル期の青年保守派メラー。ドイツ語も頑張っています(今もドイツ経済史の同僚に見ていただいており、本当にありがたいです)。

 

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で、その打ち上げは、肉!しっかり向き合ってきました。

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研究室での研究成果はいわば、うなぎ屋の「タレ」のようなもので、世代交代を経ながら、知が「継ぎ足されていく」ものなのでしょう。来年度は琉大に来て6年目。老舗の味わいにはまだまだ程遠いのですが、私ももっと研鑽を積んで、ゼミ生の可能性を少しでも広げることができればと思っています!

( ̄^ ̄)ゞ