先日、書かせていただいた書評です。
私が大学院修士まで、実質的な指導教員としてお世話になった西嶋有厚先生(福岡大学名誉教授)からいただいた様々な知見を大いに生かすことができました。
『核の戦後史』は、沖縄にいる私たちにも、現代社会の在り方に対する再考を促してくれる書物です。Q&A形式なので、通読せずとも、関心のあるテーマから読み進めることもできます。ちまたであふれ、お祭り状態の「アクティブラーニング」の究極は、「自ら本を読むこと」以外ありえません。ぜひ、手に取ってほしい一冊です。
今後、定期的に開設している「核からみた西洋現代史」と銘打った講義も、内容をさらにブラッシュアップさせながら、現代社会に切り込んでいけたらと思っています。なお、西欧諸国による戦後核実験を包括的に扱った書物としてお勧めしたいのは、S・ファース『核の海―南太平洋非核地帯をめざして』(河合伸訳)岩波書店、1990年です。こちらも併せて読まれることをお勧めします。