We shall overcome ☆沖縄からのグローカルヒストリー☆

琉球大学西洋近現代史研究室を担当する池上大祐の教育・研究活動ブログです。アメリカと太平洋島嶼地域との関係について、(脱)・(新)・(核の)植民地主義の観点から研究しています。また、沖縄で西洋史やグローカルヒストリーを学ぶ意義・方法について歴史教育実践を通じて追求していく予定です。なお本ブログの記事は、あくまでわたくし個人の意見であり、所属先の方針や考えを代表するものではありません。

書評『核の戦後史』を書かせていただきました

ryukyushimpo.jp

 

先日、書かせていただいた書評です。

私が大学院修士まで、実質的な指導教員としてお世話になった西嶋有厚先生(福岡大学名誉教授)からいただいた様々な知見を大いに生かすことができました。

 

『核の戦後史』は、沖縄にいる私たちにも、現代社会の在り方に対する再考を促してくれる書物です。Q&A形式なので、通読せずとも、関心のあるテーマから読み進めることもできます。ちまたであふれ、お祭り状態の「アクティブラーニング」の究極は、「自ら本を読むこと」以外ありえません。ぜひ、手に取ってほしい一冊です。

 

今後、定期的に開設している「核からみた西洋現代史」と銘打った講義も、内容をさらにブラッシュアップさせながら、現代社会に切り込んでいけたらと思っています。なお、西欧諸国による戦後核実験を包括的に扱った書物としてお勧めしたいのは、S・ファース『核の海―南太平洋非核地帯をめざして』(河合伸訳)岩波書店、1990年です。こちらも併せて読まれることをお勧めします。