We shall overcome- 沖縄と世界史-

琉球大学西洋近現代史(池上大祐)研究室の教育・研究活動の記録ブログです。アメリカと太平洋島嶼地域との関係について、(脱)・(新)・(核の)植民地主義の観点から研究しています。また、沖縄で西洋史・世界史を学ぶ意義・方法について歴史教育実践を通じて追求していく予定です。なお本ブログの記事は、あくまでわたくし個人の意見であり、所属先の方針や考えを代表するものではありません。

ビブリオバトルに参戦!

7月17日(日)、九州大学箱崎キャンパスにて「九州西洋史学会若手部会☆ビブリオバトル」が開催されました。

 

ご承知のことと思いますがビブリオバトルとは、5名前後のグループごとに各人5分ずつの持ち時間を使って、読んできた文献を「魅力的」にプレゼンし、そのグループ内投票で、もっとも魅力的だった本を「チャンプ本」として決めていくバトルのことです。今回は、17名のバトラーと10名くらいのギャラリーの参加があり、わが琉球大学からも4名の学生がバトラーとして参戦しました。

 

中世史、近世史、現代史、テーマ史など多岐にわたる分野から文献が紹介され、どれも興味深かったのですが、一番印象に残ったのが、九大生が紹介してくれた『キノコの歴史』(シンシア・バーテルセン著)。そのなかで日本は「キノコ好きの国」に分類されているそうな。たしかに思い起こせば、キノコをたべて体が大きくなるゲームが人気を博したり、「きのこの里」が突然食べたくなったり、「きのこっのっこーのげんきのこ」というCMが流行ったりと、日本でのキノコ文化はそれなりに歴史がありそうだと感じました。また、この本を選んだバトラーの着眼点が面白かった。大学での部活動中に、ふとフィールド上に生えているキノコをみつけ、「なんでこんなところに?」と思ったことがきっかけだったそうな。おしくもチャンプ本にはなりませんでしたが、見事な着想でした。

 

他、『ハンナ・アーレント』、『ヒトラーとナチ・ドイツ』、『大衆宣伝の神話』など、ドイツ現代史関係の著作が多かったのも、現代を象徴しているのだな、と痛感させられました。

 

なお、今回チャンプ本に輝いたのは、以下の4つ。

高坂正堯『現代史の中で考える』新潮選書、1997年。

・高橋友子『路地裏のルネサンス中央公論新社、2004年。

・潮木守一『ドイツ近代科学を支えた官僚』中央公論新社、1993年。

池上俊一動物裁判講談社、1990年。

 

表彰では、チャンプ本を紹介したバトラーだけではなく、ギャラリーによる評価が高かった本(『路地裏の大英帝国』)に送る「ギャラリー賞」、いい質問をした「ベストクエスチョン賞」も用意。琉大からは3名が受賞!事前に練習してきた人とそうでない人の「差」もこの結果に反映されているようです。まあ、それはともかく、他大学との交流ができたことが一番の財産になったかと思います。

 

秋は、共同研究発表としてまた参戦する予定です!