We shall overcome ☆沖縄からのグローカルヒストリー☆

琉球大学西洋近現代史研究室を担当する池上大祐の教育・研究活動ブログです。アメリカと太平洋島嶼地域との関係について、(脱)・(新)・(核の)植民地主義の観点から研究しています。また、沖縄で西洋史やグローカルヒストリーを学ぶ意義・方法について歴史教育実践を通じて追求していく予定です。なお本ブログの記事は、あくまでわたくし個人の意見であり、所属先の方針や考えを代表するものではありません。

世界史研究報告会のプログラム確定!

2月に開催する琉球大学世界史研究報告会のプログラムが確定しました。西洋史研究室が中心ですが、今回は東洋史専攻の4年生にも登壇してもらうことに。文化史、ジェンダー史、社会運動史、政治史などバリエーション豊富。良い交流・議論の場になればと思いま…

2023年ー専門研究を深める年に

今年最初の記事になります。遅くなりましたが、今年もいろいろとよろしくお願いいたします。年末年始は原稿を抱えながらの帰省でしたが、先日無事脱稿できました(内容は概略的で、じっくり深められているものにはなっていないですが視点の提示だけはなんと…

年内最後の授業日ーゼミの茶話会!

年内の講義は昨日で終了。帰宅後、コントレイルグラスでハイボール&生協で買った玉ねぎおかき(地味に旨い)。 なお昨日5限のゼミでは、忘年会を兼ねた茶話会(アルコールなし)を開きました。卒論追い込み中の4年生も含めて7名が参加してくれました。今回は各…

2023年度の長期研修計画!

先日の教授会で報告事項として紹介していただいたことから、正式に2023年度の「長期研修」が承認されることとなりました。期間は6月20日から12月20日の半年間で、目的は史料・史跡調査です。行き先は以下を想定。 東京→グアム・北マリアナ諸島→京都→ワシント…

【既刊情報】『島嶼地域科学を拓く』の紹介

www.minervashobo.co.jp 今年3月に刊行した『島嶼地域科学を拓く』の紹介を再び。 歴史学、国際政治学、心理学、観光学、ウイルス学、保健学、考古学、人類学、文学、社会学、ジェンダー研究、アーカイブズ学、環境経済学、マングローブ学、防災研究、移民研…

ゼミ研修@石垣島ー「染織文化のグローカルヒストリー」を探究する!

11月19、20日にゼミ研修で6名で石垣島に行ってきました。ゼミで実施している共同研究「沖縄のなかの世界史発掘プロジェクト」の一環で、今年のテーマである「染織文化のグローカルヒストリー」の調査が目的でした。宿泊を伴う研修は3年ぶりです。 初日はあざ…

第22回九州西洋史学会若手部会研究報告会[開催日:11月27日(日)]のお知らせ

drive.google.com 九州西洋史学会若手部会の第22回目の企画として今年も「研究報告会」を開催いたします。プログラムが完成しましたので、西洋史を学んでいる方、関心のある方のご参加をお待ちしております!大学生のみならず、西洋史を志す高校生ももちろん…

57秒4からの夢の続き

24年前の1998年のこの日(11月1日)、私はちょうど大学学園祭模擬店の運営に関わっていて、この日開催される競馬のレースを後で楽しもうと録画予約していました。レースが終わった頃の時間帯に模擬店で合流した先輩が次のように言ってきました。 「サイレンス…

学会参加@仙台

日本国際政治学会に久しぶりに参加しました。仙台空港のカフェで本記事を書いています。 初日:部会3国際政治史は刷新されるのか?、アメリカ政治外交分科会 2日目:部会6政治と音楽、院生・若手研究Ⅱ、国連研究分科会、共通論題 3日目:日本外交史分科会Ⅲ…

2022年度前期を振り返る

久々の更新です。科研費もなく、大学から支給される研究費も残額10万円程度しか残っていないので海外調査に行く余裕もなく、国内でできることをコツコツと進めています。締め切り地獄だった昨年度とは異なり、直近で仕上げるべき原稿はないので、無理なく…

「織物のグローカルヒストリー」に挑戦!

今年のゼミの共同研究「沖縄のなかの世界史発掘プロジェクト」は、織物のグローカルヒストリーに決まりました!離島でのフィールドワークがしたい、というゼミ生の意見をベースに、色々意見を出し合いながら、このテーマに辿り着きました。過去にどんなとこ…

A・G・ホプキンズ先生との学術交流

5月15日から22日まで、イギリス帝国史研究の大家A・G・ホプキンズ先生が沖縄に滞在するあたり、そのホスト役をどうにかこうにか担当しました。本来なら2020年秋に実現していたはずの企画でしたが、COVID-19パンデミックの影響で幾度となく延期になり、やっと…

いつのまにか五月💦

今年から、歴史学系の共通教育科目名を、日本、東洋、西洋に分けるのではなく、授業スタイルや枠組みで分けることにしました。私の担当科目名は、「西洋の歴史と文化」から「歴史を考える」へ変更。グループ討論を軸に、歴史的思考力とは何か、を意識しなが…

大久野島訪問

2泊3日の旅程で、教材研究及びグローカルヒストリーのイメージをつかむための調査出張で広島県竹原市忠海の大久野島に行ってきました。10年以上ぶりの訪問でした。 「うさぎの島」として有名ですが、かつて芸予要塞として日露戦争に備えて砲台が設置され、19…

💐2021年度卒業式&学位授与式💐

4年次ゼミ生が本日、無事卒業を迎えました。コロナに翻弄された二年間を本当によく乗り切ったと思います! ありがたいことに、50種類の紅茶セットとメッセージカードをいただきました。「ありがとう」を意味する50の地域の言語を収録した冊子付き。ありがた…

「つながる」三部作?ー近刊!『島嶼地域科学を拓く』

https://www.minervashobo.co.jp/book/b602473.html 書影が出てました。編者のひとりとして奮闘してきた『島嶼地域科学を拓く』がもうすぐ刊行されます!琉球大学島嶼地域科学研究所主幹の共同研究プロジェクトメンバーによる作品です。「あとがき」にも書き…

ゼミ合同・世界史研究報告会が無事終了

ここ二日間、世界史研究報告会を開催しました。従来は西洋古代中世史ゼミと西洋近現代史ゼミの合同報告会でしたが、今回は東洋史ゼミも参加いただきました。決定がやや急だったこともあって、予定が合わず参加できない学生には配布用レジュメを事前に用意し…

専門分野の存在は心の支え

『つながる沖縄近現代史』の二刷が決定しました!多くの方に手に取っていただけて嬉しく思うと当時に、執筆者の一人としての責任も重く受け止めています。さらにもっと自分自身の専門分野である西洋史/アメリカ史/太平洋史研究を磨いていくことで、私の生…

年内の講義終了

年内の講義が無事終了しました。色々後回しにしていた仕事をこなしてただいまひと休憩。某誌への論文投稿エントリーもしました!頑張ります。また今日は、関東圏へ院進した卒ゼミ生が研究室に久々顔を出してくれました。色々頑張ってる様子で嬉しかったです…

ゼミのフィールドワーク@読谷村

11月23日の祝日を使って、3名のゼミ生と読谷村フィールドワークに出かけました。 行き先やルートはゼミ生たち自身で調べて作成してもらいました。ゼミ生の完璧なナビのお陰でうまい具合に全て巡ることができました。 最初に訪れた海底電信線記念碑。1905年に…

対面&Zoom&オンデマンド

ある夜間の講義では、教室密集率が基準以下になったので教室での対面講義(遠隔希望者には配慮せよとのお達しもあるのでオンデマンド併用)を復活させたものの、30名強の受講者のうち、1〜3名くらいしか来ない状況。毎週教室に来るかどうかヤキモキしながらセ…

第20回九州西洋史学会若手部会開催!

第20回九州西洋史学会若手部会のプログラムが完成しました!11月28日(日)@オンラインです。九州と言わず、全国各地からのご参加を心待ちしております。うちの院生も発表いたします。別件があって私は参加できないけど、他流試合は大事です。是非とも色々と議…

「つながる」ということー近刊『つながる沖縄近現代史』に寄せて

borderink.com 11月末に、『つながる沖縄近現代史』が刊行されます!私も世界史/アメリカ史/太平洋の視点から沖縄を論じるという大役を仰せつかり、第10章を担当いたしました。 沖縄にやってきた7年前はほとんど知り合いがいなかった中で、母校である福岡…

大型書店は常に探検すべし

グアムや太平洋海域における環境史を今後本格的に研究したいという野心を胸に、不勉強なままの法学分野の基礎もしっかり身につけてみようと思い、環境法関連の本を求めてジュンク堂美栄橋店へ。法学関連の棚にあるだろうと思い、棚の表示を見て回ると、普段…

青パパイヤと『沖縄島料理』

同僚から頂いた青パパイヤ。さてどうしましょうかね。ネットで調べたら、皮を剥いて千切りにして水にさらしておくと良いみたい。炒め物に使えるようです。 最近買った『沖縄島料理』もじっくり読みながら、食ということもしっかり考えたいですね。最近、北海…

11月23日はゼミフィールドワークの日!

一年ぶりにゼミのフィールドワークを11月23日に行うことにしました。コロナ対策継続のために日帰りとしましたが、地域の歴史に触れながら世界史を眼差すという営みがようやく復活です。3年生がメインですが、昨年行けなかった4年生にも声かけする予定です。 …

後期が始まりました!

昨日から後期がスタートしました。昨日は大学院ゼミと学部ゼミ。 院では、ほぼ修論で扱うべき対象の骨格が見えてきました。端的に言えばフィリップ・ビュルティについての研究になる予定。貴重な洋書の評伝研究も入手できたし、当面はしっかりとこれを中心に…

「食」に関する本、集めてます

最近、食をめぐるいろんな本が出てることに気付かされます。コロナ以前からも、TVの孤独のグルメや吉田類の居酒屋放浪記が人気で、古典?を紐解けば、美味しんぼやクッキングパパにその源流を求めることもできるかもしれません。 食といっても、生産する、加…

九州西洋史学会若手部会による読書会のご案内!

来週の29日(日)は、九州西洋史学会若手部会による読書会です。教職を目指す九州圏内の大学院生・学部生が一から企画してくれました!テキストは、長谷川修一/小澤実編『歴史学者と読む高校世界史:教科書記述の舞台裏』(勁草書房、2018)。西洋史以外の専攻…

何も書けなくて・・・夏

前期の講義がほぼ終わりました(あと2科目分、最終回を残しているけど)。6月からはゼミ以外は全て遠隔に移行したり、昨日はゼミを中止にしたりとコロナに翻弄された4ヶ月間でした。 共通教育「西洋の歴史と文化」ではここ数年はアメリカ史を中心に取り上げて…