2016年10月27日から、第6回世界のウチナーンチュ大会が開催されるにあたり、沖縄県立博物館・美術館では、特別企画移民資料展「ウチナーンチュの世越の肝心」が開催されています。さっそく昨日,見に行きました。
19世紀末から戦後にかけて、多くの沖縄からの移民が、ハワイ、南米、東南アジア、南洋群島などへわたり、各地でコミュニティを形成してきた歴史が分かりやすく説明されていました。1929年当時では、移民からの沖縄への送金額が、沖縄県の総収入の66%を占めていたということで、その影響力の大きさにびっくりしました。
南米移民の父と言われる、金武町出身の當山久三氏のイニシアチブも重要だったようです。彼は謝花昇とともに自由民権運動にかかわり、沖縄県選出の議員にもなった人です。43歳の若さで亡くなったのですが、ハワイにも彼の胸像が建立されているそうです。
海外とのつながりを求めた、という点では、同じく自由民権運動に加わり、孫文の辛亥革命を支援した新垣弓太郎(第二次大戦後には沖縄独立論を唱える)と志を共有していたのかもしれません。人的交流があったのかどうかも気になるところです。
ゼミでやっている「沖縄のなかの世界史」発掘プロジェクトの来年度のテーマにしようかな。